野間のま)” の例文
そもそもこの山水土瓶の歴史を顧みますと、北は相馬そうま益子ましこ、中部は信楽しがらき明石あかし、南は野間のま皿山さらやまにも及び、多くの需用があって各地で盛に描かれました。
益子の絵土瓶 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
野間のま先生が「草枕」を評して明治文壇の最大傑作というて来ました。最大傑作は恐れ入ります。寧ろ最珍作と申す方が適当と思います。実際珍という事に於ては珍だろうと思います。
漱石氏と私 (新字新仮名) / 高浜虚子(著)
信雄のお人よしな庸劣ようれつさにくらべれば、信孝はなおいささかは骨があった。才略なき鼻ッぱしには過ぎなかったが、尾張の野間のままで逃げのびて、そこの一寺で腹を切った最期のもようも、さすがに
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
筑前の野間のまの皿山でさかんに作る行平ゆきひらは、白土で線を引いた地方的な味の濃いものであります。ですが筑前では何といっても西新町にししんまちの窯を挙げねばなりません。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)