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那古
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なこ
ふりがな文庫
“
那古
(
なこ
)” の例文
「はい、木更津から
那古
(
なこ
)
の観音様へ参詣を致し、ことによったら
館山
(
たてやま
)
まで参ろうと思うんでございます」
大菩薩峠:18 安房の国の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
小菊は親たちが
微禄
(
びろく
)
して、本所のさる裏町の長屋に逼塞していた時分、ようよう十二か三で、
安房
(
あわ
)
の
那古
(
なこ
)
に売られ、そこで下地ッ
児
(
こ
)
として踊りや
三味線
(
しゃみせん
)
を仕込まれ
縮図
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
私はとうとう彼を説き伏せて、そこから
富浦
(
とみうら
)
に行きました。富浦からまた
那古
(
なこ
)
に移りました。
こころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
焼蛤
(
やきはまぐり
)
の
汐
(
しお
)
のかおりに、
龍宮城
(
りゅうぐうじょう
)
の
蜃気楼
(
しんきろう
)
がたつといわれる
那古
(
なこ
)
の
浦
(
うら
)
も、今年は、焼けしずんだ兵船の
船板
(
ふないた
)
や、
軍兵
(
ぐんぴょう
)
のかばねや、あまたの矢や
楯
(
たて
)
が、
洪水
(
こうずい
)
のあとのように浮いて
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
鈴木松塘は房州
那古
(
なこ
)
の家から出府し
倉皇
(
そうこう
)
として板橋駅に来ったが恋々として手を分つに忍びず、そのまま随伴して美濃に赴いた。古人師弟の
情誼
(
じょうぎ
)
はあたかも児の母を慕うが如くである。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
▼ もっと見る
時は十二月の
中旬
(
なかば
)
で、伊勢は暖いにしても、
那古
(
なこ
)
の
浦
(
うら
)
からこの峠へくる風は相当に肌寒いが、駄賃馬に乗っている客は、
奈良晒
(
ならざらし
)
のじゅばんに
袷一重
(
あわせひとえ
)
、その上に
袖無
(
そでなし
)
羽織をかけてはいるが
宮本武蔵:04 火の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
那古
(
なこ
)
九石
大菩薩峠:25 みちりやの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
那
常用漢字
中学
部首:⾢
7画
古
常用漢字
小2
部首:⼝
5画
“那古”で始まる語句
那古屋
那古井
那古野
那古北条