“逸楽”の読み方と例文
読み方割合
いつらく100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
平安朝の長い貴族政治の下に、源氏物語的な特異な逸楽いつらくを幾世紀となくつづけ、平安の都と、殿上人てんじょうびとには謳歌されて来た地上。
随筆 新平家 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
之を明治の社会に応用致し候わば所謂いわばわざわい未萌みほうに防ぐの功徳くどくにも相成り平素逸楽いつらくほしいままに致しそろ御恩返も相立ち可申もうすべく存候ぞんじそろ……
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
無禄無扶持むろくむふちになった小殿様たちは、三百年の太平逸楽いつらくおごって、細身ほそみの刀も重いといった連中である。
旧聞日本橋:08 木魚の顔 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)