輪宝りんぽう)” の例文
旧字:輪寶
祭文語りは惣髪そうはつを肩にかけ、下頤したあごひげを生やし、黒木綿を着て、小脇差を一本さし、首に輪宝りんぽう輪袈裟わげさをかけ、右の手に小さな錫杖しゃくじょう、左には法螺ほらの貝、善光寺縁起から
大菩薩峠:24 流転の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
二つの手桶てをけあふるるほどみて、十三は入れねば成らず、大汗に成りて運びけるうち、輪宝りんぽうのすがりしゆがみ歯の水ばき下駄げた、前鼻緒のゆるゆるに成りて、指を浮かさねば他愛たわいの無きやうなり
大つごもり (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)