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かいもど
「私が学校で
要る教科書が買えなかったので、
親仁が
思切って、
阿母の
記念の錦絵を、古本屋に売ったのを、平さんが
買戻して、
蔵っといてくれた。その絵の事だよ。」
で、この平さんが、古本屋の店へ居直って、そして
買戻してくれた
錦絵である。
本屋じゃ
幾干に買うか知れないけれど、
差当り、その物理書というのを求めなさる、ね、それだけ
此処にあれば
可い
訳だ、と先ず言った
訳だ。
先方の
買直がぎりぎりの
処なら
買戻すとする。