“貝多羅葉”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ばいたらえふ60.0%
ばいたらよう40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僧正の遺品だと云はれる経巻が鼠糞そふんせられて居た。僕の長兄も律宗の僧であると告げたら寺僧は無造作にその経巻の貝多羅葉ばいたらえふ数枚を引きちぎつてれた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
春にがき貝多羅葉ばいたらえふの名をききて堂の夕日に友の世泣きぬ
みだれ髪 (新字旧仮名) / 与謝野晶子(著)
この年六月中旬から八月下旬まで麻疹ましんが流行して、渋江氏の亀沢町の家へ、御柳ぎょりゅうの葉と貝多羅葉ばいたらようとをもらいに来る人がくびすを接した。二樹にじゅの葉が当時民間薬として用いられていたからである。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
折柄居士は「あなたがチベットへ行くならば法王にこの釈迦牟尼如来しゃかむににょらいのお舎利しゃりを上げて貰いたい」と言って舎利をおさめた銀製の塔とその捧呈書とそれから貝多羅葉ばいたらよう経文きょうもん一巻をたくされました。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)