“貝割葉”の読み方と例文
読み方割合
かいわれば100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大事な貝割葉かいわればの方へ行った。雨に打たれる朝顔ばちの方へ行った。説教そこそこにして、彼は夕立の中を朝顔棚の方へ駈出かけだした。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
一つの種皮の中に子葉しよう貝割葉かいわれば)、幼芽ようが幼根ようこんからはいが二個もしくは数個あることで、そこでこれを地にいておくと一つの種子から二本あるいは数本の仔苗しびょうえ出てくることで
植物知識 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
こんな風にして、三吉夫婦の若い生涯はまじり始めた。やがて裏の畠に播いた莢豌豆さやえんどう貝割葉かいわればを持上げ、馬鈴薯も芽を出す頃は、いくらかずつ新しい家の形を成して行った。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)