“豊津”の読み方と例文
読み方割合
とよつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
檀家だんかであった元小倉藩の士族が大方豊津とよつかえってしまったので、廃寺のようになったのであった。
独身 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
お光さんは豊津とよつの女学校をやめて、家へ帰ったそうだ。またお光さんに縫ってもらった綿入れが小包で来るそうだ。大工だいく角三かくぞうが山で賭博ばくちを打って九十八円取られたそうだ。
三四郎 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「三拾円」と女が金高きんだかを云つた。あたかも毎日銀行へかねりに行きけた者に対する口振くちぶりである。幸ひ、三四郎はくににゐる時分、かう云ふ帳面を以て度々たび/\豊津とよつ迄出けた事がある。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)