諸葛しょかつ)” の例文
玄徳のたのみとする人物は諸葛しょかつ孔明一人といっていいでしょう。その孔明の兄諸葛瑾しょかつきんは、久しく君に仕えて、呉にいるではありませんか。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
南陽の諸葛しょかつ西蜀せいしょく子雲しうんが亭、何のろうかこれあらんという事もあります。それに御掃除が行届いていて大層お綺麗きれいです。此方こちらにははいがおらんで何より結構ですね。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
先に都へ使いを立てて、捧げた表は、諸葛しょかつ孔明以下、蜀臣百二十人の連署をもって奉上したものであり、後のは、劉備玄徳の認めたものである。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まさに、以上の諸能を一将の身にそなえた諸葛しょかつ孔明こそ、そう呼ぶにふさわしい者であり、また、真の良元帥とは、そうした大器でなくてはと思われる。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「——いやいや、はかりごとだけを聞いて、そうにわかによろこぶなかれじゃ。あいては諸葛しょかつ孔明であるぞ。孟達などの類とは大いに違う。ゆめ、軽々しくすな」
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大急ぎで祁山きざんへゆき、諸葛しょかつ丞相にまみえて、いかにせばよろしいか、丞相のご意見を求めてきてくれ。
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「待ち給え、待ち給え。それへ急がるる舟中の人は、諸葛しょかつ先生ではないか。——周都督より一大事のお言づけあって、お後を追って参った者。使いの旨を聞きたまえ」
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし以前と事ちがい、唯今では、君側の人に、諸葛しょかつ先生が居られます。かならずあなたの抱く王覇おうはの大業をたすけ、やがて今を昔に語る日があることを信じております。
三国志:07 赤壁の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「はい。わが諸葛しょかつ公には、つとに起き夜は夜半にね、軍中のお務めにむご容子も見えません」
三国志:11 五丈原の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わたくしの覚えている諸葛しょかつ丞相は、べつだん誰ともちがった所はございません。けれども今、あなた様のいらっしゃる左右に見える大将方のように、そんなにお偉くは見えませんでした。
三国志:12 篇外余録 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
姓を諸葛しょかつ、名をきんという。
三国志:06 孔明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)