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調子
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トーン
ふりがな文庫
“
調子
(
トーン
)” の例文
「さうしなければ自分の着物といふ気がしない筈だがね。色や柄が自分自身の
調子
(
トーン
)
にしつくり合ふ点から言つてもそれがあたりまへだもの。」
桑の実
(新字旧仮名)
/
鈴木三重吉
(著)
と、その孔雀の笑ひ声と、同じやうに、恰も音楽は孔雀の指導に
依
(
よつ
)
て奏されてゐるかのやうに、その
調子
(
トーン
)
を低く落してコロコロと鳴り渡りました。
嘆きの孔雀
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
切迫塞つた苦しい、意識を刺戟する
感想
(
かんじ
)
でなくて、余裕のある、
叙情的
(
リリカル
)
な
調子
(
トーン
)
のある……
畢竟
(
つまり
)
周囲
(
あたり
)
の空気がロマンチツクだから、矢張夢の様な感想ですね。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
壁絨
(
カアルベート
)
もある、椅子も食卓ももちろん在る。だがこれ等が茲では物体では無い。すべては触れられぬ
調子
(
トーン
)
に化し、目に見られぬ匂いに立ち登る。電燈の照明も文芸復興期の夢のままだ。
食魔に贈る
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
よつてまた音韻以外、およそ言葉のもつありとあらゆる屬性——
調子
(
トーン
)
や、
拍節
(
テンポ
)
や、
色調
(
ニユアンス
)
や、
氣分
(
ムード
)
や、
觀念
(
イデア
)
——を綜合的に利用する。即ちかくの如きものは、實に言葉の一大シムホニイである。
青猫
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
▼ もっと見る
一面に薄靄のかかった一様な
調子
(
トーン
)
である。
海底の散歩
(新字新仮名)
/
中谷宇吉郎
(著)
切迫塞つた苦しい、意識を刺戟する感じでなくて、餘裕のある、
叙情的
(
リリカル
)
な
調子
(
トーン
)
のある……畢竟周圍の空氣がロマンチックだから、矢張り夢の樣な感じですね。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
蕪村の句の特異性は、色彩の
調子
(
トーン
)
が明るく、絵具が
生々
(
なまなま
)
しており、光が強烈であることである。そしてこの点が、彼の句を枯淡な墨絵から遠くし、色彩の明るく印象的な西洋画に近くしている。
郷愁の詩人 与謝蕪村
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
調
常用漢字
小3
部首:⾔
15画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“調子”で始まる語句
調子外
調子高
調子合
調子附