そゝの)” の例文
何物でもかはつた物は見逃すまいとする良人をつとから「自動車をおごるから」などとそゝのかされて下宿を出た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
これがまた彼の心を他へそゝのかして、幾分いくぶん其の製作をさまたげてゐる。無論むろん藝術家が製作に熱中してゐる場合に、些としたひつかゝり氣懸きがゝりがあつても他から想像さう/″\されぬ位の打撃だげきとなる。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)