詭怪きかい)” の例文
れ幽明の異趣、すなわ詭怪きかいの多端、之に遇えば人に利あらず、之に遭えば物に害あり。故に大厲だいれい門に入りて晋景しんけい歿ぼっし、妖豕ようしに啼いて斉襄せいじょうす。禍を降し妖をなし、さいを興しせつをなす。
牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
けだし聞く、大禹鼎だいうかなえて、神姦鬼秘しんかんきひその形を逃るるを得るなく、温嶠犀おんきょうさいねんして、水府竜宮すいふりゅうぐうともその状を現すを得たりと。れ幽明の異趣、すなわ詭怪きかい多端たたんこれえば人に利あらず。
牡丹灯籠 牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)