だま)” の例文
おのれは金儲けに出掛けるのではない。人をだまかして金を儲けるなんてもっての外の事を言う。実際ラマの化身でないのに化身だなんて、罪を作り金を
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
『仮に中学生にしたところで、態々わざわざ人から借りて呉れてやつてだまされるより、此方こちとらなら先づ寝酒でも飲みますな。』
葉書 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
「じゃあ、それが本当なら、なぜ妾は貴方のたねを宿したのです。誰がだまされるもんですか。嘘つき!」
三人の双生児 (新字新仮名) / 海野十三(著)
土の精が今宵私をだまして他界からの親しらしい挨拶で私の魂を奪はうとするのではなからうか。
愛は、力は土より (新字旧仮名) / 中沢臨川(著)
あの青瓢箪の新見の野郎をだまくらかしやがつて、百円も金を巻き上げて、一軒の店でも出した積りで大きな顔をしやがつて、えらそうに、人に会つても、ろく/\挨拶も為やがらへん!
甲田はいよいよ俺はだまされたと思つた。そして、其奴そいつが何か学校の話でもしなかつたかと言つた。
葉書 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
『君は案外人嫌ひをする樣だね。あれでも根は好人物おひとよしで、だませるところがある。』
札幌 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
『君は案外人嫌ひをする様だね。あれでも根は好人物おひとよしで、だませるところがある。』
札幌 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)