衝天しょうてん)” の例文
幅広と胸に掛けた青白の糸は、すなわち、青天と白雲を心にたいした、意気衝天しょうてんの表現なのである。
薄紅梅 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
衝天しょうてんの意気、思うべしで、海上には、尊氏の乗船が、数百そうの船列の中に、二引両の紋幕もんまくをヒラめかせているのが望まれ、陸路には、先陣をゆく少弐頼尚の、綾藺笠あやいがさの旗じるしが
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
又は一点の機微に転身をやしたりけむ、忽然こつぜん衝天しょうてんの勇をふるひ起して大刀を上段真向まっこうに振りかむり、精鋭一呵いっか、電光の如く斬り込み来るをひらりと避けつゝはたと打つ。竹杖のあやまたず。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
まさ衝天しょうてんがいがあったね。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)