街路樹がいろじゅ)” の例文
そしてこののん気な悪魔あくまは、下水道からひょいと飛び出して、小さな犬にけて、街路樹がいろじゅの影をうそうそと歩き出しました。
不思議な帽子 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
たしかに見事な街路だった。きれいに並んだ商店街。街路樹がいろじゅもゆらいでいる。なんだかきつねかされたようだ。
怪星ガン (新字新仮名) / 海野十三(著)
そうなると、街路樹がいろじゅの葉が枯葉かれはとなって女や男の冬着のぼうや服の肩へ落ち重なるのも間のない事だ。
巴里の秋 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
あめは、しきりにって、まどのガラスにかかりました。自動車じどうしゃは、はしって、いつしかあかるいまちなかはしっていました。青々あおあおとした街路樹がいろじゅかぜがあたって、そこにも、ここにも、みどりなみっていました。
新しい町 (新字新仮名) / 小川未明(著)