“蝋鞘”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ろうざや62.5%
ろざや37.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
羅紗らしゃの筒袖羽織に野袴を穿いて、蝋鞘ろうざやの大小を差し、年は三十前後と思われるほどの若さを持っているのが、爽やかな声で言います
大菩薩峠:22 白骨の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
燭台の灯が明るくみなぎって、磨きぬいた床柱と、刀架けの蝋鞘ろうざやと、大岡様おおおかさまのひたいとを、てらてらと照らしだす。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
ト諸君はお竹蔵と云うのを御存じのはずと思う。あの屋根から、誰が投げて、どのがらくたに交ったか、二尺ばかりの蝋鞘ろざや一口ひとふり
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
所々げた蝋鞘ろざやの大小を見栄もなくグッタリと落とし差しにして、長く曳いた裾でかかとを隠し泳ぐようにスースーと歩いて来る。
日置流系図 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)