“蝋管”の読み方と例文
読み方割合
ろうかん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いよいよ蝋管ろうかんに声を吹き込む段となって、文学士は吹き込みラッパをその美髯びぜんの間に見えるあかいくちびるに押し当てて器械の制動機をゆるめた。
蓄音機 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
蓄音機が非常に珍しくまだ平円盤がなくて蝋管ろうかんの時分、高いところへ蓄音機をえてそのわきに端座し銭をとって今日のレシーバーの役目をする長いゴムの管を客の耳に貸し
新古細句銀座通 (新字新仮名) / 岸田劉生(著)
これはサラサーテのレコードと同様、多分蝋管ろうかんから平円盤にリ・レコードしたものだろうという説があるが、音は非常に小さくて、それこそ有るか無きかの可愛らしいものだ。