虚弱ひよわ)” の例文
しょっちゅうとびついて、そんな風に自分たちの虚弱ひよわい体の重みでもって、壁紙のまだらな色模様をし出しているのだった。
はつ恋 (新字新仮名) / イワン・ツルゲーネフ(著)
阿母おっかさん、こればかりは堪忍してください」と、歌女代は泣いてことわった。何をいうにも自分は身体が虚弱ひよわい。
半七捕物帳:05 お化け師匠 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
孝「いとうございます、貴方あなた左様な事を仰しゃっても、とくと胸に聞いて御覧遊ばせ、虚弱ひよわい草履取をおちなすッて」
俺は痩の虚弱ひよわではあるけれど、やッと云って躍蒐おどりかかる、バチッという音がして、何か斯う大きなもの、トサ其時は思われたがな、それがビュッと飛で来る、耳がグヮンと鳴る。
孝「貴方様あなたさま左様そんな御無理な事をして、わたくしのような虚弱ひよわい身体にきずでも出来ましては御奉公が勤まりません」