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蔽
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かぶ
ふりがな文庫
“
蔽
(
かぶ
)” の例文
気紛れなあの雪の日も思ひ出せないやうな
麗
(
うらゝ
)
かな日、晴代はもう床を離れてゐたので、
蔽
(
かぶ
)
さつた髪をあげ、風呂へも行つた。
のらもの
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
と、その乾いた唇が
弛
(
たる
)
んで、再び
露
(
あら
)
われた歯を見ると、濃厚なぬらぬらした鳶色の粘液が一杯に
蔽
(
かぶ
)
さっていた。
青蠅
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
蓊欝
(
こんもり
)
と木が
蔽
(
かぶ
)
さつてるのと、桶の口を溢れる水銀の雫の樣な水が、其處らの青苔や圓い石を濡らしてるのとで、如何な日盛りでも冷い風が立つて居る。智惠子は不※渇を覺えた。
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
御影にだつて倉の附いてゐる
家
(
うち
)
も無い事もないが、そんな
家
(
うち
)
は得て家賃が高い。で、その男は送つて来た米俵を、内庭に高く積み、その上へ大きな金網を
蔽
(
かぶ
)
せて
鼠除
(
ねずみよけ
)
をしてゐる。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
うん、さうする事の出来る時もあるが、雲の掩ひ
蔽
(
かぶ
)
さる面積は非常に広いから、大抵の場合さうは行かない。その上雲が或る国から他の国へ行く時は、どんなに早い競馬馬だつて追附きやしない。
科学の不思議
(新字旧仮名)
/
ジャン・アンリ・ファーブル
(著)
▼ もっと見る
すべてのものが暮れ足の早い蔭影に呑まれて行くのに、独りこの骸骨だけは、徐々と、
確実
(
たしか
)
に生命を喚びかえして、
看
(
み
)
る看る肉が付いていくようであった。歯のところに、唇が
蔽
(
かぶ
)
さった。
誰?
(新字新仮名)
/
モーリス・ルヴェル
(著)
蔽
常用漢字
中学
部首:⾋
15画
“蔽”を含む語句
日蔽
蔽被
蔽膝
隠蔽
蔽布
立蔽
打蔽
蔽重
蔽包
掩蔽
遮蔽
蔽物
掩蔽物
言路壅蔽
蔽覆
覆蔽
蔽蓋
蔽隠
隱蔽
遮蔽膜
...