“蔭弁慶”の読み方と例文
読み方割合
かげべんけい100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「多々良さんは蔭弁慶かげべんけいね。うちへなんぞ来ちゃ大変威張っても鈴木さんなどの前へ出ると小さくなってるんでしょう」
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
吉弥はこれがしゃくにさわったとかで、自分のうちのお客に対し、立ち聴きするなどは失礼ではないかとおこり返したそうだが、そのいじめ方が不断のように蔭弁慶かげべんけい的なお君と違っていたので
耽溺 (新字新仮名) / 岩野泡鳴(著)
さてその相手の人に面会したとき自分の良心にじて率直にべることの叶わぬ事をかいて居ながら、遠方から知らぬ風をしてあたかも逃げて廻わるようなものは、之を名づけて蔭弁慶かげべんけいの筆と云う
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)