若鶏わかどり)” の例文
中川君、僕も今度朝早く飼禽場しきんじょうって胸のふくらんだ肋骨ろっこつの尖って肛門の締った足のきいろ若鶏わかどりを買って来て家で料理してみよう。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
一座は、にわかにざわめいた。将軍のなかには愕いて、手にしていたさかずきを取落とす者もあり、み下ろしかけていた若鶏わかどりの肉を気管きかんの方へ送りこんで目を白黒する者もあった。
と風呂をすすめ、その間に、下男女中をとくして、鮮魚、若鶏わかどりの物などの手早い料理、さて杯やら銀の酒瓶ちろりやら、盆果ぼんか点心てんしん(菓子)なども取揃えて、席も卓の上席にあがめ。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
時計とけいは、十一時をうちました。するうち、おなかがへって、気がとおくなりそうなので、テーブルにあった若鶏わかどりをひときれ、おっかなびっくらたべました。ぶとう酒も四五杯のみました。