“若楓”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わかかえで72.7%
わかかへで27.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
獄舎、白洲のあるこの役邸にも、中庭があり、ぬれ縁の外には、若楓わかかえでのみずみずしい梢に、夏近い新鮮なもれがそよいでいた。
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
若楓わかかえでは幹に手をやっただけでも、もうこずえむらがった芽を神経のように震わせている。植物と言うものの気味の悪さ!
侏儒の言葉 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
かへで 「若楓わかかへで茶色になるも一盛ひとさかり」——ほんたうにひと盛りですね。もう今は世間並みに唯水水しい鶸色ひわいろです。おや、障子しやうじがともりました。
続野人生計事 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
三井寺や日は午に逼る若楓わかかへで
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)