から)” の例文
子沢山で、不作つづき、税金はからい、軍人、掠賊ものとり、お役人がた、旦那衆、皆より集ってあの木偶でくの棒みたいな男ひとりを苦しませているのである。
故郷 (新字新仮名) / 魯迅(著)
からき濁れる空氣をわけ、わが導者の、汝我と離れざるやう心せよとのみいへることばに耳を傾けて歩めり 一三—一五
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
という意味は傍観者である間は、他に対する道義上の要求がずいぶんと高いものなので、ちょっとした紛紜ふんうんでも過失でも局外から評する場合には大変からい。
文芸と道徳 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
かかる愚民を支配するにはとても道理をもってさとすべき方便なければ、ただ威をもっておどすのみ。西洋のことわざに「愚民の上にからき政府あり」とはこのことなり。
学問のすすめ (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
欧洲の昔に「愚かなる国民の上にはからき政府あり」ということわざがあるといいます。我国には専制的な政府ばかりでなく、暴横無恥な政党までが存在しております。
選挙に対する婦人の希望 (新字新仮名) / 与謝野晶子(著)
法のからきとゆるやかなるとは、ただ人民の徳不徳によりておのずから加減あるのみ。
学問のすすめ (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)