舎利しやり)” の例文
旧字:舍利
抛下はうかす、吾家ごかの骨董羹。今日こんにちきつし得て珍重ちんちようならば、明日みやうにち厠上しじやうに瑞光あらん。糞中の舎利しやり大家たいかよ。(五月三十日)
二人が舎利しやり魂魄たましひも粉灰にされて消し飛ばさるゝは、へたな細工で世に出ぬは恥も却つて少ないが、遺したものを弟子め等に笑はる日には馬鹿親父が息子に異見さるゝと同じく
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
一旦念つたら骨が舎利しやりに成らうとも、決して志を変へんと云ふのでなければ、色でも、恋でも、何でもないです! で、し好いた、れたと云ふのは上辺うはべばかりで、その実は移気な
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
舎利しやり御剣ぎよけん
私本太平記:10 風花帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)