“興亡”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうぼう66.7%
こうばう33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
国の興亡こうぼうとはこんなにももろいものであったかと痛感しながら、落魄うらぶれた身を一変した世のちまたにさまよわせていた。
人間山水図巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一刀斎は、例によって、世乱変転のすがたを、あたかも道中の山水風物と同視して、冷酷に批判する。浮沈ふちん興亡こうぼうする英雄の道と、いま自分のあるいている道とは、まったく別箇のものとしているのである。
剣の四君子:05 小野忠明 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
うるはしきかな、山や水や、いつはりなく、そねみなく、にくみなく、あらそひなし。人は生死のちまたに迷ひ、世は興亡こうばうのわだちをめぐる。山や、水や、かはるところなきなり。おもへばはづかしきわが身かな。
清見寺の鐘声 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)