老師ろうし)” の例文
老師ろうし相見しょうけんになるそうでございますから、御都合がよろしければ参りましょう」と云って、丁寧ていねいに敷居の上にひざを突いた。
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)
なおいたいことのいくつかを思いだし、あわただしくあとを追って、老師ろうし! 老師! ——といくたびも声のかぎり呼んで見たけれど、もう春影しゅんえい林間りんかんにそのうしろ姿はなく
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「そりゃきみ、わかっているだろう」サミユル老師ろうしは悲しい目つきをした。
怪星ガン (新字新仮名) / 海野十三(著)
老師ろうしから公案こうあんの出る事や、その公案に一生懸命かじりついて、朝も晩も昼も夜も噛りつづけに噛らなくてはいけない事やら、すべて今の宗助には心元なく見える助言じょごんを与えた末
(新字新仮名) / 夏目漱石(著)