絵解えと)” の例文
旧字:繪解
あれほどねんごろな念仏ねんぶつ法門の説教絵解えときがあったにもかかわらず、まだ日本人の魂の行くさきは、そう截然せつぜんたる整理がついていなかった。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
もともと南部の領民には文盲が多く、南部の盲暦めくらこよみといって、四季のめぐりを見る、大切な暦までが絵解えときになっている。
ボニン島物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「両国橋の近くに、何かあるに違いない、——どうだ八、この絵解えときは面白かろう」
古いところでは宜麦ぎばくの『続絵歌仙ぞくえかせん』などという絵解えときを見ると、あまりにも私らの胸に描いていたものと、ちがっているのがまず滑稽こっけいである。一つだけ例を引くならば『炭俵すみだわら』の一聯いちれん
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)