“絵像”の読み方と例文
読み方割合
えぞう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
暦本れきほん頒布はんぷもまだ十分でなかった時代から、掛軸や壁にるような絵像えぞうだけは、需要があったと見えて遠い田舎までも配られていた。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
それはわたくし共に取りましては、命にも換えがたい大切の絵像えぞうでござります。この弁天堂もわたくしの一力で建立こんりゅうしたのでござります。
半七捕物帳:33 旅絵師 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
閾際しきいぎわひざまずいて、音を立てぬように障子に手をかけて、一寸いっすんばかりする/\と開けて見ると、正面に普賢菩薩ふげんぼさつ絵像えぞうけ、父はそれに向い合って寂然と端坐していた。
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)