細引ほそび)” の例文
「へんなことだけれど、おかあさん、びっくりしちゃいけませんよ。あのー、ぼくをね、身動きできないように、細引ほそびきでしばってほしいんです。」
妖怪博士 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
まえぶれとして、いつものごとく、驟雨しゅううがやってきました。それは、ぎん細引ほそびきのようにふとあめそそぎました。やぶれたといからは、滝津瀬たきつせみずちました。
台風の子 (新字新仮名) / 小川未明(著)
細引ほそびきでうしろ手にしばりあげ、そのうえ、用意の手ぬぐいで、ふたりの口にさるぐつわをかませてしまいました。
少年探偵団 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
大岩を取りのけて、東京からリュックサックに入れて持ってきた、長い細引ほそびきのはしを、ほら穴の入り口の岩かどにくくりつけ、その細引きをつたって中へはいることにしました。
大金塊 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)