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紙銭
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しせん
ふりがな文庫
“
紙銭
(
しせん
)” の例文
「わしが死んだ後に、家内の者が仏事をやって、しこたま
紙銭
(
しせん
)
を焚いたので、
冥府
(
じごく
)
の役人が感心して、それで送り還してくれたのだよ」
令狐生冥夢録
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
その前の、埃のつもった床に、積重ねてあるのは、
紙銭
(
しせん
)
であろう。これは、うす暗い中に、金紙や銀紙が、
覚束
(
おぼつか
)
なく光っているので、知れたのである。
仙人
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
楊は書き役の者に命じて、かの一件の記録を訂正させ、さらに
紙銭
(
しせん
)
十万を
焚
(
や
)
いて、かれらの冥福を祈った。
中国怪奇小説集:10 夷堅志(宋)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
で、彼は試みに飲んでみると、その味は水のごとくで、歯に沁みるほどに冷たくなっていた。和子は急いで我が家へ帰って、衣類諸道具を売り払って四十万の
紙銭
(
しせん
)
を買った。
中国怪奇小説集:05 酉陽雑爼(唐)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
許宣も本堂の前で香を
燻
(
くゆ
)
らし、
紙馬
(
しば
)
紙銭
(
しせん
)
を焼き、赤い蝋燭に灯を
点
(
とも
)
しなどして、両親の冥福を祈った。そして、寺の本堂へ往き、客堂へあがって
斎
(
とき
)
を
喫
(
く
)
い、寺への
布施
(
ふせ
)
もすんだので山をおりた。
雷峯塔物語
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
▼ もっと見る
そのうちに七月が来て、
盂蘭盆会
(
うらぼんえ
)
の前夜となったので、詹の家では燈籠をかけて
紙銭
(
しせん
)
を供えた。紙銭は紙をきって銭の形を作ったもので、亡者の冥福を祈るがために
焚
(
や
)
いて祭るのである。
中国怪奇小説集:11 異聞総録・其他(宋)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
“紙銭”の意味
《名詞》
紙幣。
銭の形に切った紙。祭祀の際に焼いたり、棺に入れたりする。
(出典:Wiktionary)
紙
常用漢字
小2
部首:⽷
10画
銭
常用漢字
小6
部首:⾦
14画
“紙”で始まる語句
紙片
紙
紙幣
紙鳶
紙屑
紙燭
紙入
紙縒
紙袋
紙捻