紙治かみじ)” の例文
鴈治郎なんて凸助は嫌いだけれど、矢っ張り紙治かみじ大文字屋だいもんじやが天下一品だねなどと調子を合せる。しかしこれは策だよ。
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
二番目は菊五郎の「紙治かみじ」これは丸本まるほんの「紙治」を舞台に演ずるやう河竹新七かわたけしんしちのその時あらた書卸かきおろせしものにて一幕目ひとまくめ小春こはるかみすきのにて伊十郎いじゅうろう一中節いっちゅうぶしの小春を
書かでもの記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
浄瑠璃本じょうるりぼん紙治かみじ、茶屋の場。原本、縦九寸二分、巾六寸九分。「大正二年秋日写之」の奥書あり。筆者蔵。
工芸の道 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)
昔の紙治かみじのおさんではないけれども
おさん (新字新仮名) / 太宰治(著)