ヒモ)” の例文
壁代カベシロの様に縦横に裁ちついで、其まゝ身にマトふやうになさる外はおざらぬ。それ、こゝにヒモをつけて、肩の上でくゝりあはせれば、昼は衣になりませう。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
たゞソレだけの深い凝結した記憶。其が次第にヒロガつて、過ぎた日の様々な姿を、短い聯想のヒモに貫いて行く。さうして明るい意思が、彼の人の死枯シニガれたからだに、フタタビ立ち直つて来た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)