トップ
>
粗
>
まば
ふりがな文庫
“
粗
(
まば
)” の例文
粗
(
まば
)
らな歯を一パイに剥き出してニタニタと笑っている……という場面で、見ているうちにだんだんと真に迫って来る薄気味の悪い画面であった。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
橋の向うは街灯が
粗
(
まば
)
らで薄暗かった。その薄暗い中に群集が溢れていた。大勢の巡査が街路の真中に立っていた。騎馬の兵士が時々往ったり来たりした。
群集
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
よく見るとその裂片には
粗
(
まば
)
らな鋸歯があって、茎の形状も違っているし、棉の丸いのにくらべて、一方は先の尖った長めの楕円形に
剛
(
こわ
)
い毛を持っていた。
和紙
(新字新仮名)
/
東野辺薫
(著)
で、腰を下ろしながら気がついたのだが、何だか眼のまえの芝生に
粗
(
まば
)
らながら人だかりがしている。
踊る地平線:03 黄と白の群像
(新字新仮名)
/
谷譲次
(著)
葉の散った柳の細い枝影を、派手な大柄な絣の米琉の着物に
粗
(
まば
)
らに受けて、一二歩先で足を止めて私の方を振向いた彼女の姿が、堀の水と空とを背景にくっきりと浮出して見えた。
或る男の手記
(新字新仮名)
/
豊島与志雄
(著)
▼ もっと見る
忽ち
粗
(
まば
)
らな拍手が起った。その音に連れて、眼の前の靄がズ——ウと開いた。楽屋の入口から
燕尾服
(
えんびふく
)
を着た日本人と、水色の礼服を着たカルロ・ナイン嬢が静々と歩み出して来るのが見えた。
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
“粗”の解説
魚肉の部位
粗(あら)は、魚の下ろし身を取った後に残る頭部、骨、エラ、ヒレやそれらに付着した肉である。通常は「魚のアラ」と呼ばれ、食材となる。
魚類であるサメのヒレは、ふかひれがメインの利用目的であり、アラとは呼ばない。
(出典:Wikipedia)
粗
常用漢字
中学
部首:⽶
11画
“粗”を含む語句
粗忽
粗暴
粗々
粗略
粗雑
粗野
粗木
粗布
粗造
粗剛
粗末
粗相
粗匇
粗鬆
粗羅紗
粗朶
粗笨
粗漏
粗壁
粗忽者
...