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籐表
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とうおもて
ふりがな文庫
“
籐表
(
とうおもて
)” の例文
ああいう人たちのはく
下駄
(
げた
)
は大抵
籐表
(
とうおもて
)
の
駒下駄
(
こまげた
)
か知ら。後がへって郡部の赤土が
附着
(
くっつ
)
いていないといけまいね。
十日の菊
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
紅い鼻緒の立った
籐表
(
とうおもて
)
の女下駄が、日ぐれどきの玄関のうす明りに、ほんのりと口紅のように浮んでいるのを見たとき、たしかに家にいるということが感じられた。
性に眼覚める頃
(新字新仮名)
/
室生犀星
(著)
頭
(
かしら
)
は
籐表
(
とうおもて
)
を打った、
繻珍
(
しゅちん
)
の鼻緒で、桐の
柾
(
まさ
)
という、源次が私生児を
引放
(
ひっぱな
)
して、片足打返して差出した。
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
小僧たちの顔を見ると、一様に不安そうな目色をして、
酔漢
(
よっぱらい
)
を見守っている。奥の方でも何だかごてついているらしい。上り口に蓮葉な脱ぎ方をしてある、
籐表
(
とうおもて
)
の下駄は、お国のであった。
新世帯
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
その癖
門
(
かど
)
の戸は
閉
(
しま
)
っている。土間が狭いから、下駄が一杯、
杖
(
ステッキ
)
、
洋傘
(
こうもり
)
も一束。大勢
余
(
あんま
)
り
隙
(
ひま
)
だから、
歩行出
(
あるきだ
)
したように、もぞりもぞりと
籐表
(
とうおもて
)
の目や鼻緒なんぞ、むくむく動く。
吉原新話
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
籐
漢検1級
部首:⽵
21画
表
常用漢字
小3
部首:⾐
8画
“籐”で始まる語句
籐
籐椅子
籐編
籐製
籐巻
籐杖
籐畳
籐筵
籐細工
籐駕籠