“空癖”の読み方と例文
読み方割合
そらくせ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
此頃このごろ空癖そらくせで空は低く鼠色ねずみいろくもり、あたりの樹木じゆもくからは虫噛むしばんだ青いまゝの木葉このはが絶え間なく落ちる。からすにはとり啼声なきごゑはと羽音はおとさはやかに力強くきこえる。
すみだ川 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
「さしたる降りはありませぬ。晩春の空癖そらくせで、山には一日一度ずつ、きっとこんな疾風雲はやてぐもが通るのです」
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この頃の空癖そらくせで空は低く鼠色ねずみいろに曇り、あたりの樹木からは虫噛むしばんだ青いままの木葉このはが絶え間なく落ちる。からすにわとり啼声なきごえはと羽音はおとさわやかに力強く聞える。
すみだ川 (新字新仮名) / 永井荷風(著)