空元気からげんき)” の例文
お父つあんが、余計なことをくからさ。僕は、空元気からげんきをつける必要はないんだ。
しかし、こういうようなことは、調子よくね上った空元気からげんきだけの言葉ではなかった。それは今まで「屈従」しか知らなかった漁夫を、全く思いがけずに背から、とてつもない力で突きのめした。
蟹工船 (新字新仮名) / 小林多喜二(著)
鬼村博士を除く十六名の学会長は、ことごとく枕を並べて無惨なる最後をとげてしまった。鬼村博士が、偶然にも唯一人助かったことは、不幸中のさいわいであると、各新聞紙は悲壮な空元気からげんきの社説をかかげた。
国際殺人団の崩壊 (新字新仮名) / 海野十三(著)
皮肉らしいことでも云つて空元気からげんきをつけてやらうと思つた。
瘢痕 (新字旧仮名) / 平出修(著)
片頬かたほえみを含みつつ力の抜けた空元気からげんき