祖廟そびょう)” の例文
あくまで守時は祖廟そびょうを守り抜くだろう。しょせん、明日は敵味方とわかれる人だ。高氏は残して立つ妻以上に、守時に同情した。
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この日光祖廟そびょうおなおしの件は、やがて本講談の大筋おおすじの一つとなります。
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「今こそ、皇帝の御位について、漢朝の正閏せいじゅんを正し、祖廟そびょうの霊をなぐさめ、またもって、万民を安んずべき時でありましょう」
三国志:10 出師の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
祖廟そびょうの地こそ、病骨の子ひとりよりは、大事な筈です。忠勇な家士の面々こそ、私一人などには代えられない柳生家の石垣かと考えられます。
剣の四君子:02 柳生石舟斎 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
起って、歩を移すと、そこから遠からずして祖廟そびょうのまえに出る。ここは信長が居城してから造った先祖の御霊廟みたまやである。
新書太閤記:03 第三分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「わが祖廟そびょう、北条氏にたいして、ちかって異心をはさみ奉らずというむねを、熊野牛王くまのごおうの誓紙にしたためて差出せい」
私本太平記:07 千早帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのあと、老公はつねの如く、うがい手水ちょうずをつかい、遠く皇居の空を拝し、祖廟そびょうに礼をし、静かに朝食をった。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いや。ともあれ、この奉行の問いに、御不服あれば、率直に、御反問ください。——まず、お訊ね申すが、祖廟そびょうの定めおかれた天下の法令は、その根本義と、箇条箇条を
大岡越前 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「あな、いたまし。ちん、ふたたび祖廟そびょうに上る日には、必ず汝らの霊をも祭るであろう」
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)