磔殺たくさつ)” の例文
子寧しねい手をもて舌血ぜっけつを探り、地上に、成王せいおう安在いずくにあるの四字を大書たいしょす。帝ますます怒りて之を磔殺たくさつし、宗族そうぞく棄市きしせらるゝ者、一百五十一人なり。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
それに、数年経つて、その子の頼朝がわざ/\そこにやつて来て、大法会を行ふと共に、長田父子を磔殺たくさつした形が面白い。
知多の野間で (新字旧仮名) / 田山花袋田山録弥(著)
そして、その二人を殺した餅も、やはり金に眼をつけた村の悪漢の所為せいであったが、その悪漢も日ならず村はずれの松並木の下で磔殺たくさつせられた。
地獄の使 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
官に送り糾明するに実を吐き、その師大同の谷才この術を行うたが既に死んだ。その党任茂、張端等十余人各途を分ち非行すと。急ぎ捕えて罪定まり皆磔殺たくさつされた。
孝孺はつい聚宝門外しゅうほうもんがい磔殺たくさつせられぬ。孝孺慨然がいぜん、絶命のつくりて戮にく。時に年四十六、詞に曰く
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)