“磔仏”の読み方と例文
読み方割合
はりきぼとけ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その内に神父は祈祷をやめると、やっとゆかから身を起した。見れば前には女が一人、何か云いたげにたたずんでいる。南蛮寺なんばんじの堂内へはただ見慣れぬ磔仏はりきぼとけを見物に来るものもまれではない。
おしの (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
あれがうわさうけたまわった南蛮なんばん如来にょらいでございますか? せがれの命さえ助かりますれば、わたくしはあの磔仏はりきぼとけに一生つかえるのもかまいません。どうか冥護みょうごを賜るように御祈祷をお捧げ下さいまし。
おしの (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)