“破邪顕正”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はじゃけんしょう50.0%
はじゃけんせい50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この記事が流布本に載せられていない理由は、恐らくその余りに荒唐無稽に類する所から、こう云う破邪顕正はじゃけんしょう標榜ひょうぼうする書物の性質上、故意の脱漏だつろうを利としたからでもあろうか。
るしへる (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ほとんど多くの詩人等は、何が真に自由詩であり、何が散文であるかの、判別さえも持っていない。そしてこの認識的蒙昧もうまいから、詩の質と価値とは次第に低下し、しかもこれを破邪顕正はじゃけんしょうすべき正見がない。
詩の原理 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
破邪顕正はじゃけんせいの思想が第一目的として主要な位置を占め、書物は大半、人間社会の悪と虚偽に対する論評で充たされている。
破邪顕正はじゃけんせいそのものの光、偽りを許さぬ剣の光の前に、暗鬱な、邪心を押しかくした心をもって、なんで抜いてみる気になれようか。なんで、じッと、それに対して目をそむけずにいられようか。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)