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目暗縞
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めくらじま
その席亭の
主人というのは、町内の
鳶頭で、時々
目暗縞の腹掛に赤い
筋の入った
印袢纏を着て、突っかけ
草履か何かでよく表を歩いていた。
岩角に突っ張った懸命の
拳を収めて、肩から斜めに
目暗縞を
掠めた細引縄に、長々と谷間伝いを根限り戻り舟を
牽いて来る。
「
御山へ
御登りやすのどすか、案内しまほうか、ホホホ
妙な
所に寝ていやはる」とまた
目暗縞が下りて来る。
生い
茂る立ち枯れの
萱をごそつかせた
後ろ姿の
眼につくは、
目暗縞の黒きが中を
斜に抜けた
赤襷である。
時々
酒問屋の前などを御通りになると、
目暗縞の着物で
唐桟の
前垂を三角に、
小倉の帯へ
挟んだ番頭さんが、
菰被りの
飲口をゆるめて、
樽の中からわずかばかりの酒を