甲羅かうら)” の例文
そして、今太郎君は気絶した後も、亀の甲羅かうらをしつかりつかんで放さなかつたので、とうとう水面まで一緒に浮上つて来たのでした。
動く海底 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
そのうち固い甲羅かうらのやうな黒いはねを開いて、その中から、茶色の薄絹のやうな翅を出して、ブルル・ブルルとふるはせ出しました。
かぶと虫 (新字旧仮名) / 槙本楠郎(著)
たゞのむすめあがりとはおもはれぬうだとあるに、御覽ごらんなさりませびんあいだつのへませず、そのやうに甲羅かうらませぬとてころ/\とわらふを、左樣さうぬけてはいけぬ、眞實しんじつところはなしてかせよ
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
甲羅かうらにはぢけるあをかき
赤い旗 (旧字旧仮名) / 槙本楠郎(著)