瑞巌寺ずいがんじ)” の例文
旧字:瑞巖寺
瑞巌寺ずいがんじは東北地方に名高い、松島にある古い大きな寺で、そこに安置してある伊達政宗だてまさむねの木像も世に知られています。
力餅 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
屋根の下の観光は、瑞巌寺ずいがんじの大将、しかもかためにらまれたくらいのもので、何のために奥州へ出向いたのか分らない。
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
宿を出るときはまだ暗かったが、瑞巌寺ずいがんじのあたりで明けはじめ、高城川を渡るときには日が昇った。かれらはだくで馬を進め、十時には志田郡の平渡へ着いた。
これが今、町奉行の内命を受けて、特に刑中の身を以て、観瀾亭から瑞巌寺ずいがんじ方面へ派遣されました。
大菩薩峠:34 白雲の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
それでも瑞巌寺ずいがんじの建築を考証したり、例の田山白雲が憧れている観瀾亭の壁画なんぞを玩味がんみしたりするだけの素養があればだが、それも七兵衛には望むのが無理です。
大菩薩峠:33 不破の関の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
松島瑞巌寺ずいがんじに遊び葡萄ぶどう
若菜集 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
最初の諸士を中心として、松島のすべて、塩釜方面と瑞巌寺ずいがんじの主なる面々が、みんなこの観瀾亭に集まって、縁の下の獲物の検分に移ると、舌を捲かないものはありません。
大菩薩峠:34 白雲の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
八百八島——あれは天然がこしらえた名物でござるが、瑞巌寺ずいがんじの建築、政宗公の木像、それから五大堂——観瀾亭と行って、そうそう、あすこに、すばらしい狩野家がござることを
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
まさしく瑞巌寺ずいがんじ境内けいだいであるらしい。
大菩薩峠:34 白雲の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)