獅子ライオン)” の例文
なるほどドラペリーを両側につけたたての中には獅子ライオン、王冠、白鳥、不死鳥フェニックス等、現グリュックスブルグ王家の紋章が、浮き彫りになっている。
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
狼が肘鉄砲ひじでっぽうをくわされてから、犬だの、鹿だの、兎だの、熊だの、獅子ライオンだの、あとからあとから、森のけだものが一つのこらずやってきました。
換言すれば獅子ライオンと呼ばれたる神權の帝王に對して、如何程の抵抗を試み得るものかと興ある事に眺め下した人々の目附、その目附も斯くやあつたらうと、心の中に想はるる。
雲は天才である (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
彼はわたしの健康のことを偽善的な優しい声できながら、しきりに獅子ライオンのような大きい黄いろい眼を据えて、測量鉛のように私のこころのうちへ探りを入れていましたが
それからつええぞ、——獅子ライオンだってのっぽのジョンのそばあたりにもよれやしねえんだぜ! 己は、あの男が四人の者と取っ組み合って、其奴そいつらの頭を叩き合したのを見たことがある。
そこには、拳銃ピストル使用の許可証と同時に、丁抹内務大臣によって下付される、王冠と獅子ライオンと白鳥を組み合わせた銀の小型の探偵章が、燦然さんぜんきらめいている。
グリュックスブルグ王室異聞 (新字新仮名) / 橘外男(著)
換言すれば獅子ライオンと呼ばれたる神権の帝王に対して、如何程の抵抗を試み得るものかと興ある事に眺め下した人々の目付めつき、その目付も斯くやあつたらうと、心の中に想はるる。
雲は天才である (新字旧仮名) / 石川啄木(著)