“獅子丸”の読み方と例文
読み方割合
ししまる100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
『おいっ、獅子丸ししまる』と、わざと呼んだ。おもしろ半分に、松明を振りうごかしてばかりいた小冠者は、清盛の濁音だくおんをはね返して、間髪かんぱつに、答えた。
帰朝する際、三器の内玄象げんじょう、青山は無事だったが、もう一つの獅子丸ししまるだけは海神の怒りを鎮めるため、海に投げたといわれる由緒のあるものである。
と、日ごろ、父の目をくらまして飼っていたこの小冠者が秘蔵の軍鶏しゃも——例の街の鶏合わせでよく勝って来る獅子丸ししまるを、なんの惜しみもなく、自分でひねって、清盛のまえに、提げて来た。