猛威もうい)” の例文
地上や空には恐竜きょうりゅうなどの恐ろしく大きな動物が猛威もういをふるい、地底深くには大土竜おおもぐら(それが退化して今日残っているのが例のもぐらもちです)
駸々しんしんと水泳場も住居をも追い流す都会文化の猛威もういを、一面灰色の焔の屋根瓦に感じて、小初は心のずいにまでおびえを持ったが、しかししばらく見詰みつめていると
渾沌未分 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
彼のがたい悪癖は彼の溺愛できあいする静子夫人を対象として、猛威もういをたくましくし始めたものでありましょう。
陰獣 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
雷鳴がおさまるとともに風がおこり、しだいに猛威もういを加え、あまつさえぼんをくつがえす豪雨ごううとなった。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
このえき病は、持続的にかつ異常にはげしく、全インドに猛威もういをふるった上、東のほうはシナへ、西の方はアフガニスタンとペルシアへ進入して、隊商の交通の主要路にそいながら