狼狽あはて)” の例文
尤も決勝の鉄砲を打つかゝりの教授が鉄砲を打ちそくなつた。打つには打つたがおとがしなかつた。これが三四郎の狼狽あはてた源因である。それより以来三四郎は運動会へ近づかなかつた。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
『はい!』とさけんだものゝあいちやんは、あまりに狼狽あはてたので自分じぶん此所こゝ少時しばらくあひだに、如何いかばかりおほきくなつたかとふことを全然すつかりわすれて、にはかにあがりさま、着物きものすそ裁判官さいばんくわんせきはら
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)