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焦心
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いら
ふりがな文庫
“
焦心
(
いら
)” の例文
強
(
し
)
いて笑ったといえないこともない。そして彼の手は陣後をさし招いた。馬を
曳
(
ひ
)
け、馬をと、にわかに、
焦心
(
いら
)
って呼ぶのであった。
新書太閤記:08 第八分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
己
(
おのれ
)
憎いは紋十郎、躍り出でただ一打ちとしきりに心は
焦心
(
いら
)
ちましたなれど、向こうは大勢私は一人、
迂濶
(
うかつ
)
に出ては危いと存じしばらく様子を窺いおりましたところ
蔦葛木曽棧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
うしろへ迫る
喊声
(
かんせい
)
にたいして、瀬兵衛は直ちに、馬首をめぐらそうとしたが、あわれ、馬さえ疲れ果てている。
焦心
(
いら
)
ッて、あぶみの
踵
(
かかと
)
で馬腹を蹴った。
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
辻風典馬が、土間のほうで
焦心
(
いら
)
っている、それでも、
乾児
(
こぶん
)
の野武士たちと、部屋の中とは、じっと、睨み合いのかたちで、いつまでも
埒
(
らち
)
があきそうもない。
宮本武蔵:02 地の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
無碍
(
むげ
)
にそれをやろうとすれば、忽ち、
焦心
(
いら
)
だつほうが敗れるにきまっている。
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
▼ もっと見る
公孫瓚は、
焦心
(
いら
)
だって
三国志:03 群星の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“焦心”の意味
《名詞》
思いを焦がすこと。
気持ちを苛立たせること。
(出典:Wiktionary)
焦
常用漢字
中学
部首:⽕
12画
心
常用漢字
小2
部首:⼼
4画
“焦”で始まる語句
焦
焦躁
焦燥
焦立
焦々
焦慮
焦点
焦茶
焦眉
焦土