炭斗すみとり)” の例文
婆「こゝなとけ炭斗すみとりを置きやすが、あんた方又洗物あらいもんでもあれば洗ってめえりやすから、浴衣でも汚れてれば己が洗濯をします」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
純一が炭斗すみとりを引き寄せて炭をついでいる間に、大村は便所に立った。その跡で純一の目は、急に青い鳥の脚本の上に注がれた。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
炭斗すみとりは所定めず坐右ざうにあり
五百句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)
えゝ一週間ひとまわりなり二週間ふたまわりなりお席をおきまして、お座敷つぼの内へへッついでも炭斗すみとり火鉢すべて取寄せまして、三週間みまわりもおいでになれば、またまかないのばゝあも置きまして、世帯をお持ちなさいますなら
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
炭斗すみとりや個中の天地おのずか
五百五十句 (新字旧仮名) / 高浜虚子(著)