瀬川せがわ)” の例文
私たちは今年三度目どめ、イギリス海岸へ行きました。瀬川せがわ鉄橋てっきょうを渡り牛蒡ごぼう甘藍かんらんが青白いうらをひるがえすはたけの間の細い道を通りました。
イギリス海岸 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
それが御覧なさい、物の三日も経たないうちから喧嘩する、末はとうとう夫婦別れして綾衣は今じゃア新造衆になってるじゃないか、又瀬川せがわはいやだ/\と云いながら
名代福山なだいふくやま蕎麦そば(中巻第一図)さては「菊蝶きくちょうの紋所花の露にふけり結綿ゆいわたのやはらかみ鬢付びんつけにたよる」瀬川せがわ白粉店おしろいみせ(中巻第八図)また「大港おおみなと渦巻うずまきさざれ石のいわおに遊ぶ亀蔵かめぞうせんべい」
江戸芸術論 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
「おい、天野あまの、魚を縦に切るやつがあるか。骨などあってもかまわんから、こう横にぶった切って、たたきこんでしまえ。おうい、瀬川せがわ! 貴様、大根を買いに行くと言って、これは牛蒡ごぼうではないか」
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
呼んでたまえ。瀬川せがわだよ。あの子供は感心に速記がうまい